第7回 アレクサンデル六世 クリスマスミサ典礼書

第7回 アレクサンデル六世 クリスマスミサ典礼書

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絢爛たるルネサンス芸術を生み出した、貴重な資料

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図書館本館に入った方は、入館ゲートを通ったらすぐに、透明なケースに入った大きな本が展示されているのに気付かれたことでしょう。これは、15世紀末に教皇アレクサンデル六世の命で製作され、今なおサン?ピエトロ大聖堂で用いられている教皇ミサ典礼書です。教皇ヨハネ?パウロ二世の特命によりファクシミリ版として復刻された本書は、典礼史上の資料的価値が高いうえに、芸術的にも貴重な遺産となっており、装丁を除いては原本そのままのものです。

本文は伝統的な色分けに従って、ミサ式文の祈祷?聖歌?朗読等は黒で、典礼規範は赤で書かれており、教皇誦唱の楽譜には金箔が施され、華麗な彩飾画、飾り文字が随所に見られるなど現存のこの種の典礼書の中でも最も見事なものとされており、絢爛たるルネサンス芸術を生み出した教皇庁の精華の一つです。

日本版は岩波書店刊行。体裁はA3判変形?68葉。大きさ460×325mm。総革製。貴重な資料であることを再認識するとともに、改めて藤の実会に感謝いたします。

※この記事の一部は、「図書館だより」(No.32.1988年発行)を許可を得て参考にしました。

寄贈者 本学同窓会藤の実会
寄贈年 1988年
展示場所 北16条キャンパス図書館本館